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特集 高血圧と臓器障害

高血圧と閉塞性動脈硬化症

倉﨑康太郎浜野久美子

Diabetes Frontier Vol.26 No.2, 182-186, 2015

「はじめに」閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosis obliterans:ASO)は,主として動脈硬化症を基盤として動脈の狭窄・閉塞をきたし,その末梢側の循環不全をきたす疾患・病態と定義されている。近年では,末梢動脈疾患(peripheral artery disease:PAD)ともいわれており,高齢化・喫煙・糖尿病や食事ならびに生活習慣の欧米化などにより増加しつつあり,患者数は400~500万人とも推定されている。また,高血圧患者でみると,5%程度の患者にPADを合併することが報告されているが,高齢化や動脈硬化症の存在下では,高血圧によるPADの進行が加速され,今後も増加の一途をたどるものと予想される。PADは主に虚血肢という足の症状として現れるが,単なる足の病気ではなく,全身の動脈硬化の結果が虚血肢として現れたものである。最近,PADの存在そのものが心血管系イベントの独立したリスクファクターであることが示唆されており,早期の診断と心血管系のリスクファクター管理が重要であることが広く認識されつつある。
「key words」閉塞性動脈硬化症,高血圧,糖尿病,ABI,心血管イベント

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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