<< 一覧に戻る

特集 高血圧と臓器障害

糖尿病合併心疾患

甲斐久史

Diabetes Frontier Vol.26 No.2, 175-181, 2015

「はじめに」1型および2型糖尿病患者の50%以上には高血圧が合併し,心疾患や脳血管障害,末梢動脈疾患といった大血管障害を引き起こす。糖尿病患者では非糖尿病患者と比較して心疾患や脳血管障害の発症率が3~4倍であるが,高血圧が合併するとそれらの発症リスクはさらに2~3倍増大する。本稿では,糖尿病を合併した心疾患の特徴,血圧管理における問題点について概説する。
「Ⅰ.糖尿病合併心疾患の特徴」糖尿病は,血管障害と心筋細胞代謝障害により直接的および間接的に心疾患を引き起こし,その予後を悪化させる。糖尿病は,高血糖・高インスリン血症による内皮傷害,終末糖化産物(AGEs)・遊離脂肪酸による血管傷害,全身および血管局所の炎症亢進により血管病変を形成する(表1)1)。血管内皮機能低下は糖尿病性血管障害の顕著な特徴であるが,高血圧発症や心血管イベント発症と強い関係がある。
「key words」血管障害,冠動脈疾患,心不全,J型カーブ現象,β遮断薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る