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総説

尿細管糸球体フィードバック

伊藤貞嘉

Diabetes Frontier Vol.26 No.2, 145-153, 2015

「はじめに」糸球体濾過量は血圧が変動しても一定に保たれている(自動調節)。また,食塩摂取量が変動してもほぼ一定に保たれている。このような安定性が体液や循環の恒常性に重要である。図1に腎臓の構造を示す1)。糸球体濾過量は糸球体血流,糸球体内圧および糸球体膜の水の透過性によって規定される。糖尿病性腎症では糸球体肥大と糸球体内圧の上昇がみられ,糸球体高血圧が腎症の発症・進展に重要であると考えられている。本稿では,糸球体血圧の調節機序と糖尿病における異常について解説する。
「Ⅰ 傍糸球体装置と自動調節」糸球体で濾過された原尿は近位尿細管からヘンレのループを通り,特殊な尿細管細胞である緻密斑に至り,その後遠位尿細管を通り最終尿となる。糸球体輸出入細動と緻密班は緊密に接しており,これらにより囲まれた三角領域にあるメサンギウム細胞とともに傍糸球体装置と呼ばれている。
「Key Words」糸球体尿細管バランス,自動調節,糸球体高血圧,筋原反応,糖尿病

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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