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脳血管障害を診る~形態と機能障害の面から~

脳血管内治療法の進歩

杉浦由理山上宏

Diabetes Frontier Vol.26 No.2, 139-143, 2015

「はじめに」脳梗塞の発症・再発予防には動脈硬化危険因子の管理と適切な抗血栓療法が重要である。動脈硬化が進展し,頸動脈狭窄をきたした場合,頸動脈内膜剥離術や頸動脈ステント留置術を行うことにより,脳梗塞の発症リスクを低減することができる。また,発症4.5時間以内の急性期脳梗塞に対するrt-PA静注療法は,gold standardの治療法である。脳主幹動脈閉塞を伴う症例では,rt-PA静注療法の非適応例や無効例に対し,血管内治療による再開通療法が行われている。脳梗塞の症状を早期に発見し,迅速に治療を行うことが予後を改善する。
「頸動脈狭窄に対する血管内治療」脳梗塞の発症・再発予防には動脈硬化危険因子の管理と適切な抗血栓療法を行うことが重要である。動脈硬化が発展し,頸動脈の高度狭窄をきたした場合は,頸動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy:CEA)や頸動脈ステント留置術(carotid artery stenting:CAS)を行うことにより,脳梗塞発症リスクを低減することができる1)。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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