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特集 糖尿病強化療法―低血糖を巡る諸問題

Ⅲ.糖尿病薬物治療における低血糖回避の試み―最近の進歩 CSⅡの新時代

黒田暁生松久宗英

Diabetes Frontier Vol.25 No.4, 465-471, 2014

[はじめに] 30年以上前からContinuous Subcutaneous Insulin Infusion (CSII)は健常人のインスリン分泌を模倣するようにインスリンを皮下注入することによって, 1型糖尿病症例の血糖管理を改善することを目的に使用されてきた1). さらに2014年秋頃より, 5分ごとに皮下間質におけるブドウ糖濃度を自動測定し, その結果を可視化できるReal Time Continuous Glucose Monitoring (Real Time CGM)が臨床の場で利用できる見込みである. このCSIIおよびCGMを同時に利用することは, 低血糖の回避に有効であることが知られている.
[I. CSIIの導入~ペン型インスリン療法の限界~] インスリン分泌能の枯渇した1型糖尿病患者において, 皮下インスリン注射療法である強化インスリン療法(multiple daily injection: MDI)では血糖コントロールが困難となる原因を表にあげる.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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