【特集 糖尿病と精神疾患】
ストレスと糖尿病発症・耐糖能
掲載誌
Diabetes Frontier
Vol.25 No.3 275-285,
2014
著者名
加藤昌之
記事体裁
抄録
疾患領域
糖尿病
/
精神疾患
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
腎臓内科
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糖尿病・代謝・内分泌科
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老年科
/
小児科
/
心療内科
/
精神科
媒体
Diabetes Frontier
「はじめに」ストレスはいろいろな病気の原因になりうると考えられている. 糖尿病についてもストレスが原因の1つとなっているという考えは昔からあった. たとえば, 今から約300年以上前に英国の医師Thomas Willisは糖尿病について, 悲しみや長く続く悲嘆がこの病気を起こす, と記している1). 本稿では, ストレスおよびストレスに関連すると考えられている種々の状態と糖尿病・耐糖能との関係についての研究結果およびストレスと糖尿病・耐糖能との関連において想定されるメカニズムについて紹介する. なお, 同様の内容について昨年10月に別誌に書いている2). 本稿ではできるだけ新しい結果も入れるよう努めたが内容の重複がある点はご容赦願いたい. 「I. 抑うつ, 不安と糖尿病」うつ病はストレスによる現代的病理の代表的なものであり, 現代のストレス社会でのうつ病の増加は社会的問題にもなっている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。