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特集 糖尿病と精神疾患

糖尿病とうつ病~国家施策と地域医療連携の視点から~

伊藤弘人野田光彦

Diabetes Frontier Vol.25 No.3, 256-260, 2014

「はじめに」When sorrows come, they come not single spies, but in battalions. (悲しみというものは単独ではやってこない, 必ず大挙して押し寄せてくる)-『ハムレット』第4幕第5場 One sorrow never comes but brings an heir That may succeed as his inheritor. (悲しみは独りではこない, 必ず連れを伴ってくるその悲しみの跡継ぎとなるような連れを)-『ペリクリーズ』第1幕第5場 尿糖が糖尿病の兆候であることを記述した英国の内科医Thomas Willisは, 1684年にこの兆候は「悲しみや長きにわたる悲嘆」の産物であると述べたといわれている1)2). 糖尿病の疾病概念が確立される過程で, すでに「悲しみ」は, 糖尿病のリスク因子として認識されていたことを物語るエピソードである.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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