特集 臓器間代謝ネットワークと糖尿病
骨代謝・糖代謝クロストーク
Diabetes Frontier Vol.25 No.1, 58-62, 2014
「はじめに」骨は絶えず, 骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収を繰り返しているが(骨リモデリング), 骨芽細胞と破骨細胞の精緻な相互作用により, 骨量は一定に保たれている. ビタミンD, 副甲状腺ホルモン, エストロゲンなどの全身の血中に存在するホルモンに加え, 骨局所で作用するtransforming growth factor-β(TGF-β)とbone morphogenetic proteins(BMPs)からなるTGF-βスーパーファミリーは骨リモデリングを制御し, 骨芽細胞から分泌されるreceptor activated NF κ-B (RANK) ligand (RANKL)は破骨細胞にあるRANKに結合し破骨細胞の分化を誘導し, 同様に骨芽細胞から分泌されるosteoprotegerin(OPG)は逆にRANKLのdecoy receptor(おとり受容体)として骨吸収に対して抑制的に作用する.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。