特集 2型糖尿病治療の新時代を迎えて
特集にあたって
Diabetes Frontier Vol.24 No.6, 641, 2013
2型糖尿病患者は, 近年症例数の増加, 高齢化, 肥満症例の増加とともに血糖管理は依然不十分な状態である. 現状の血糖コントロールの問題としては食事・運動療法の不徹底, 治療の遅れと不十分な治療の持続, インスリンやインスリン分泌促進薬による低血糖の問題と体重増加にて, 長期間の良好な血糖管理が困難になることである. このような臨床的背景から2型糖尿病の新しい治療薬の開発はめざましく, 現在作用機構が異なる6種類の薬剤が使用可能となった. 近年の新薬の開発の中で特筆すべき薬剤は, インクレチン作用を有する血漿GLP-1やGIP濃度を上昇するDPP-4阻害薬とGLP-1受容体作動薬である. さらに, 2014年4月以降作用機構が全く異なるSGLT2阻害薬の使用が可能になると予想されている.
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