<< 一覧に戻る

特集 膵島のバイオロジーの新たな展開

慢性炎症と膵β細胞障害

江口航生真鍋一郎

Diabetes Frontier Vol.24 No.5, 539-543, 2013

「はじめに」現在, 2型糖尿病, 心血管病, アルツハイマー病などさまざまなNCD(non-communicable disease)において慢性炎症の役割がますます明らかになりつつある. たとえば, 臨床データの側面からはIL-1β(interleukin-1β), IL-6, CRP(C-reactive protein)の血中レベルが糖尿病発症の予測因子であることが知られており, 同様に心不全患者においてもTNF-α(tumor necrosis factor α), IL-6, IL-1β, IL-18の血中レベルが病態と相関することが報告されている. このような臨床データに加え, 数々の基礎研究がNCDにおける慢性炎症の役割を明らかにしつつある. 2型糖尿病は, 大きく分けてインスリン抵抗性と膵β細胞障害の2つの成分からなっている. インスリン抵抗性についてはその発症・増悪において炎症が重要な働きをしていることが数多く報告されている.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る