【特集 膵島のバイオロジーの新たな展開】
              
 グルコキナーゼ活性化薬による糖代謝および膵β細胞量の制御
                  掲載誌
                
 
                  Diabetes Frontier
                  Vol.24 No.5 533-538,
                  
                    2013
                  
 
                    著者名
                  
  
                          白川純
                        / 
                          寺内 康夫
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          代謝・内分泌
                        / 
                          糖尿病
                        
                    診療科目
                  
  
                          一般内科
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                          循環器内科
                        / 
                          腎臓内科
                        / 
                          糖尿病・代謝・内分泌科
                        / 
                          老年科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      Diabetes Frontier
                    
 「はじめに」グルコキナーゼは, 膵β細胞, 肝細胞および一部の内分泌系・神経系の細胞に発現し, グルコースをグルコース6-リン酸へ変換する解糖系の律速段階酵素としてグルコース代謝の中心的な役割を果たしている1). 特に膵β細胞においてはインスリンの産生と分泌におけるグルコースセンサーとして機能し, また肝細胞ではグルコースの取り込みとグリコーゲンの合成を制御し, 両機能は2型糖尿病において障害されている. さらに, ヒトにおいてグルコキナーゼの遺伝子変異が糖代謝異常を引き起こすことが数多く報告されている2). このため, グルコキナーゼを標的としたグルコキナーゼ活性化薬(glucokinase activators : GKAs)が開発され, その新規糖尿病薬としての可能性が期待されている. 本稿では, 膵β細胞におけるGKAsの作用機序を中心に, GKAsの細胞増殖および細胞死制御による膵β細胞量の制御についても概説する.
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。