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総説

糖尿病とオートファジー

久万亜紀子水島昇

Diabetes Frontier Vol.24 No.5, 493-500, 2013

「はじめに」オートファジーは細胞内成分分解システムである. 近年, オートファジー関連遺伝子のノックアウトマウスが数多く作製され, 哺乳動物におけるオートファジーの生理機能が急速に明らかになってきた. オートファジーは飢餓応答, 神経変性抑制, 発生・分化, 抗原提示, 癌抑制といったさまざまな生命現象に関わることがわかっている. 特にオートファジーによる異常蛋白質の除去, ミトコンドリアの品質管理, ROS産生抑制, ERストレスの軽減といった働きが, インスリン抵抗性の発症や膵β細胞機能不全と関係している可能性があり, 糖尿病との関連が注目されている. 「(I)オートファジーとは」オートファジーは, 細胞内成分をリソソームへ運び込み分解する細胞内分解機構である(図1). オートファジーが誘導されると, 隔離膜と呼ばれる膜が現れ, 細胞質を包み込みながら伸長し, 直径1μmほどの袋状の膜構造体(オートファゴソーム)を形成する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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