<< 一覧に戻る

特集 糖尿病と脂質代謝異常の病態リンク

糖尿病と脂肪肝

西原利治羽柴基小野正文

Diabetes Frontier Vol.24 No.4, 408-411, 2013

「はじめに」近年の肥満者の増加に伴い脂肪肝を発症する症例が増加し, 肥満に伴う慢性肝疾患である非アルコール性脂肪性肝疾患が肝硬変や肝細胞癌の危険因子として注目されるようになってきた1). 脂肪肝をきたす機序はさまざまで, 過食のみならず飢餓でも脂肪肝は生ずるが, 本稿では過食の惹起する高インスリン血症がもたらす脂肪肝について, 糖尿病との関連を念頭に概説したい. 「I. 脂肪肝とは」脂肪肝は酸素分圧に応じて機能分化した肝細胞の細胞質に, 脂質膜で覆われた中性脂肪からなる脂肪滴が沈着することにより生じる. 脂肪滴が肝細胞に沈着する機序により沈着する脂肪滴の大きさは異なり, ミトコンドリアの機能不全時には微細な小脂肪滴が門脈域・中心静脈域を問わず小葉び漫性に広く分布するが, 肥満などの栄養性肝障害で生じる脂肪肝では中~大滴性の脂肪滴が中心静脈領域を中心に分布する(図1). 脂肪肝といえば, 中心静脈周囲の肝細胞に恒常的に脂肪滴の沈着が生じている静的なイメージが先行する.
「key words」内臓性肥満,高インスリン血症,食後高脂血症,食後高血糖,耐糖能異常

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る