「はじめに」 当院は, 福島県郡山市にある財団法人太田綜合病院が運営する2つの病院と1つの介護老人保健施設などからなる財団法人である. 私の所属する太田西ノ内病院は病床数1,029床で救命救急センター(40床)を有する急性期総合病院で, 災害拠点病院としての指定も受けている. 給食業務は直営で運営しており, 栄養部門は第2診療部門に位置し, 管理栄養士17名, 栄養士3名, 調理師(員)47名で合計67名の病院職員と調理補助4名(派遣)と食器洗浄業務は委託とし, 患者の食事提供および外来・入院の栄養指導および入院患者の栄養管理を行っている. 3月11日午後2時46分に福島県郡山市は観測史上最大となる震度6弱を記録する地震にみまわれた. 本稿では, 当院における被災状況および食事提供における対応, とりわけ糖尿病センターの対応と問題点を述べたい. また, 東日本大震災・原発事故後の糖尿病患者の食生活のアンケート調査を実施したので合わせて報告する.
「key words」東日本大震災,非常食,糖尿病管理,放射能,インスリン
「key words」東日本大震災,非常食,糖尿病管理,放射能,インスリン