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特集 私が経験した大震災からみた糖尿病対策への提言

東日本大震災の経験から Ⅳ 宮城県の経験から(4)

菅沼紀子

Diabetes Frontier Vol.23 No.2, 174-177, 2012

「はじめに」 坂総合病院は宮城県の沿岸部である塩竃市に位置し, 多賀城市, 七ヶ浜町, 利府町, 松島町の他, 仙台市東部を含む人口およそ25万人の地域を診療圏とする地域医療支援病院である. 外来, 入院(1日患者数外来830人, 救急車搬入年間約2,500件, 許可病床数357床)の総合的三次医療機能に加え, 地域に根ざした患者会活動, 職域健診などの活動を追求している. 2006年より大規模災害発生を想定した訓練を開始, マニュアル作りを行い2008年4月から宮城県災害拠点病院に指定されていた. 「I. 地震直後からの対応」 2011年3月11日の東日本大震災では, 地震直後より地域全体の電気・水道・ガスがすべて停止した. また仙台港の石油コンビナートでは火災が発生し大量の黒煙が立ち上がり, 地域の防災無線からは, サイレンと津波警報が繰り返し鳴り響いていた. 当院に直接津波被害はなかったが, 後日ほんの数百m先まで到達していたことがわかった(図1).
「key words」東日本大震災,糖尿病,セントラルキッチン,栄養士

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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