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特集 私が経験した大震災からみた糖尿病対策への提言

東日本大震災の経験から Ⅳ 宮城県の経験から(1)

石垣泰片桐秀樹

Diabetes Frontier Vol.23 No.2, 161-164, 2012

「はじめに」 2011年3月11日午後2時46分, マグニチュード9.0の東日本大震災が発生した. 災害時に糖尿病患者が直面する固有の問題については, 過去の災害から多くの教訓が残されてきたが1), 東日本大震災は被災範囲の広さや避難した被災者の数などこれまでに経験のない規模であり, あらためて重要な問題を浮彫りにした. 本稿では, 被災県・宮城県で唯一の大学病院でのわれわれの体験を報告するとともに, あらためて災害時における糖尿病対策を考えていきたい. 「I. 震災急性期における食糧と医療物資の不足」 津波による甚大な被害を受けた沿岸部に比して, われわれの病院の被害は軽微であったが, 長期にわたりガス供給が復旧しなかったため, 入院患者に対して非常食の配膳が続いた. 初期には1日の食事が500kcalにも満たないこともあり, 日々変更される非常食の量に応じて, 個別に糖尿病治療薬やインスリンの調整を行う必要があった.
「key words」災害医療,医薬品搬送,インスリン相談電話,避難所診療,医療連携

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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