特集 私が経験した大震災からみた糖尿病対策への提言
東日本大震災の経験から Ⅱ 日本糖尿病学会の対応
Diabetes Frontier Vol.23 No.2, 137-140, 2012
「はじめに」 日本は世界有数の地震国かつ津波災害国であり, 2011年までの20年間に日本で起こったマグニチュード7以上の地震は30回にも及び, 1700年以降に世界で発生した主な津波災害の半数近くが日本で起こっている. ここ十数年の間では1995年1月の阪神淡路大震災, 2004年10月の新潟県中越地震による被災があり, そして今回2011年3月11日には大規模な津波を伴った東日本大震災が起こるなど, その他のさまざまな規模の地震も含めて多くの災害に見舞われている. 今回の東日本大震災においては, その被害の甚大さに鑑み日本糖尿病学会は2011年3月13日付けで対策本部を学会事務局内に設置し, 緊急時対応を行った. 東日本大震災から1年強が経過した今, 日本糖尿病学会はこの東日本大震災で命を失われた多くの方々に改めて哀悼の意を表するとともに, 本稿では震災時の日本糖尿病学会の対応をまとめ, 今後も起こり得るさまざまな災害に備える上での一助としたい.
「key words」東日本大震災,糖尿病,日本糖尿病学会,災害時医療
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。