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基礎講座 ゲノミクス・プロテオミクス・メタボロミクス

Ⅲ メタボロミクス CE-MSメタボローム測定法

平山明由曽我朋義

Diabetes Frontier Vol.22 No.6, 673-678, 2011

はじめに
 ポストゲノム研究の新しい手法として近年注目を集めているメタボロミクスは,細胞内代謝産物を網羅的に探索することによって生命現象を包括的に理解しようとする方法論である。代謝物は生命システムにおける最終産物であり,その変動は生物の環境応答や適応変化などを最も鋭敏に反映していると考えられている。また,疾病などによって代謝の変動がある場合,血液や尿などに存在する代謝物質の組成や濃度にも変化が起こると考えられるため,各種の疾患バイオマーカーの探索なども精力的に行われている。

Key Words
メタボロミクス/メタボローム/キャピラリー電気泳動-質量分析法(CE-MS)/糖尿病性腎症/バイオマーカー

はじめに(続き)

 メタボローム測定における分析化学的なアプローチとしては,質量分析装置(Mass Spectrometer:MS)を用いたものが主流であるが,特に筆者らはイオン性化合物に対して高分離能を示すキャピラリー電気泳動(Capillary Electrophoresis:CE)とMSをタンデムに接続したCE-MS法を世界に先駆けて開発し,数千種類の代謝物の一斉測定を可能にした1)。本稿では,CE-MS(図1)を用いたメタボローム解析法の概略とそれを糖尿病性腎症のバイオマーカー探索に適用した例について紹介する。

糖尿病性腎症のバイオマーカー探索は名古屋大学医学部,中部ろうさい病院との共同研究の成果である。

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