<< 一覧に戻る

糖尿病フットケア臨床の実際と展望

Ⅰ 糖尿病足病変診療の実際とトピックスについて 形成外科医の立場からみた救肢への取り組みについて

林殿聡館正弘

Diabetes Frontier Vol.22 No.3, 248-252, 2011

はじめに
 糖尿病患者の15%が一生のうちに足部潰瘍を生じ,そのうち14~24%に切断術が必要である。そして,この切断術の85%までは早期発見と適切な治療によって回避できる可能性があると報告されている1)。
 下肢大切断は患者の予後・QOLに大きな影響を及ぼす。切断術を回避するために多科共働が必要とされる。

key words
血行再建/創傷管理/高圧酸素療法/陰圧閉鎖療法

はじめに(続き)

糖尿病足病変の横断的治療と切断率の低下を当面の目標に,東北大学病院では2008年5月に国立大学として,はじめてフットセンターを開設した(図1)。

 当センターの症例の内訳は糖尿病足病変が8割を占めており,治療内容は看護師を中心とした爪切りをはじめとする足の直接ケアと,足病変の予防についての指導がほとんどである。そして,現在,当センターは創傷を有する重症下肢虚血に対しての救肢率の向上を課題として取り組んでいる。
 創傷を有する重症下肢虚血に対する治療は大きく血行再建と感染制御の2つに分けられる。血行再建は循環器や血管外科が血管内治療やバイパス手術などを行う。一方,感染制御は形成外科が外科的デブリードマンをはじめ,陰圧閉鎖療法や高圧酸素療法(HBO)などの集学的創傷管理を行う(図2)。

記事本文はM-Review会員のみお読みいただけます。

メールアドレス

パスワード

M-Review会員にご登録いただくと、会員限定コンテンツの閲覧やメールマガジンなど様々な情報サービスをご利用いただけます。

新規会員登録

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る