I.わが国における糖尿病の現状  厚生労働省の「平成19年国民健康・栄養調査結果」によれば「糖尿病が強く疑われる人」は890万人であり,「糖尿病の可能性が否定できない人」をあわせると2,210万人を突破していることが判明した1)。さらには「糖尿病が強く疑われる人」の中でも約半数が無治療であるとされており,将来多くの合併症を発症してくることによる国民医療費増加や社会生産力低下は,少子超高齢社会における巨大負担となることが予想される。