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糖尿病の診断基準

新糖尿病診断基準の臨床での応用

田嶼尚子

Diabetes Frontier Vol.21 No.6, 677-682, 2010

「はじめに」 2009年2月, 日本糖尿病学会は, わが国で糖尿病の診断に資するエビデンスが集積されてきたことや臨床検査技術の進歩などを鑑みて, 約10年ぶりに新しい糖尿病の診断基準を策定することにした. その後, 同理事会の承認を経て「糖尿病診断基準検討委員会(清野 裕委員長)」が設置され, 同委員会は, 国内外の最新の知見を収集するとともに, 昨今の国内の糖尿病診断に関する状況や海外の動向なども勘案して, 診断基準の策定に向けた調査と議論を進めた. この間, 米国糖尿病学会(ADA)による新たな糖尿病診断基準の提唱や, HbA1cの測定値において国際間に差異があることが判明したことなどへの対応も要求された. このような状況下で, 同委員会は, 第1に, 血糖値に関する基準[空腹時, 経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)施行時, 随時]に関しては, これまで通りの診断基準を堅持する, という立場を明確に示した.

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