全文記事
                
 
                糖尿病と口腔ケア
              
 医科歯科連携の意義と実際の進め方 (1)医科の立場から
                  掲載誌
                
 
                  Diabetes Frontier
                  Vol.21 No.5 565-568,
                  
                    2010
                  
 
                    著者名
                  
  
                          黒瀬健
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          特集
                        / 
                          全文記事
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          循環器
                        / 
                          糖尿病
                        / 
                          感染症
                        / 
                          その他
                        
                    診療科目
                  
  
                          一般内科
                        / 
                          循環器内科
                        / 
                          糖尿病・代謝・内分泌科
                        / 
                          老年科
                        / 
                          小児科
                        / 
                          その他
                        
 
                    媒体
                  
 
                      Diabetes Frontier
                    
 「はじめに」糖尿病における感染症は合併頻度が高く, かつ重症化しやすい. 感染症によりインスリン需要が増大し高血糖をきたしやすく, このことがまた生体防御機能を低下させ, 感染病巣の治癒を遅らせるといった悪循環を形成する. インスリン発見以前の糖尿病患者の死因に感染症が大きな位置を占めていたが, インスリン発見以後は感染症による死亡が減少した. しかし, 尿路感染症, 呼吸器感染症, 四肢や皮膚の感染症など致死的ではないが, 病状を悪化させる感染症にはよく遭遇する. 近年このような急性の感染症ばかりではなく, 慢性的な感染症, さらにそれに伴う炎症が糖尿病の病態を修飾し, 悪化させる悪循環の形成が指摘されてきた. 特にかつて注目されていなかった歯周病の糖尿病における病態に注目が集まり, 第6の合併症と位置づけられるまでになった. 本稿では糖尿病患者における口腔ケアのための医科・歯科の連携について医科の立場からその意義と進め方について述べたい.
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。