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糖尿病と口腔ケア
糖尿病合併歯周病と活性酸素―抗酸化療法は歯周病に有効か?
掲載誌
Diabetes Frontier
Vol.21 No.5 558-564,
2010
著者名
石角篤
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西尾 善彦
/
柏木厚典
記事体裁
特集
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全文記事
疾患領域
代謝・内分泌
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糖尿病
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感染症
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栄養管理
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その他
診療科目
一般内科
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糖尿病・代謝・内分泌科
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老年科
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小児科
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その他
媒体
Diabetes Frontier
「はじめに」歯の喪失は, 高齢者のQOLと密接に関連しており, 高齢化が進んでいる日本では社会的問題となっている. 自分の歯で噛むことは, 単に消化を助けることだけでなく, 肥満の防止や, 脳の働きによい影響を及ぼすなどの研究成果も発表されている. 現在, 80歳になっても十分咀嚼が可能な20本以上の自分の歯を残す健康施策として, 8020推進運動が歯科医師会と歯科関連業界による8020推進財団によって実施されている. しかし, 実際, 80歳で20本以上自分の歯を有する人の割合は, 24.1%と推定され(平成17年歯科疾患実態調査), 20本以上達成のために今後さらなる推進運動の強化が必要である. 「I. 歯周病とは(図1)」中高齢者の歯を失う主な原因は, 歯周病による歯周組織の喪失である. 歯周組織とは, 歯を支持するための歯槽骨と歯肉や歯と歯根の間をつなぐ歯根膜などの結合組織によって構成されている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。