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糖尿病における心筋虚血の評価
掲載誌
Diabetes Frontier
Vol.20 No.6 643-646,
2009
著者名
加地修一郎
記事体裁
連載
/
全文記事
疾患領域
循環器
/
糖尿病
診療科目
一般内科
/
循環器内科
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心臓血管外科
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糖尿病・代謝・内分泌科
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老年科
/
小児科
/
放射線科
媒体
Diabetes Frontier
「はじめに」心臓MRIは, 糖尿病にしばしば合併する虚血性心疾患の診断に有用である. 具体的には, 心臓MRIにより心筋虚血と心筋梗塞領域の診断が可能である. 心筋虚血の診断は, 造影剤であるガドリニウムを静注してその初回通過像から心筋の虚血を評価する, ファーストパス心筋灌流MRIにより可能である. また心筋梗塞領域は, ガドリニウム静注10~20分後にインバージョンリカバリー法で撮像することにより遅延造影として描出される. 心筋梗塞領域の評価は正確には心筋虚血の評価とは異なるが, 糖尿病患者の場合, 無症候性の心筋梗塞を合併していることも多く, 梗塞領域の評価により虚血性心疾患を合併しているかどうかの診断の一助になりうると考えられる. 「ファーストパス心筋灌流MRIを用いた心筋虚血の評価」ガドリウムは組織のT1を濃度に比例して短縮させるため, T1強調画像を撮像することによって組織におけるガドリウムの濃度を推定することが可能である.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。