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糖尿病とBrain Attack
脳卒中データバンクにみる糖尿病
掲載誌
Diabetes Frontier
Vol.20 No.5 547-551,
2009
著者名
三瀧真悟
/
山口修平
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
糖尿病
/
脳血管障害
診療科目
一般内科
/
脳神経外科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
神経内科
/
老年科
媒体
Diabetes Frontier
「はじめに」糖尿病は脳卒中発症の確立した危険因子とされ, 糖尿病患者での脳卒中発症のリスクは2~5倍上昇すると考えられる1)-8). また糖尿病は脳卒中再発のリスクにも影響し, 約2倍増加させるとされている9). 糖尿病患者では脳卒中の予後も悪化させ10), 1年後の死亡率は非糖尿病患者に比べ2倍高まるとする報告もある11). UKPDS(United Kingdom Prospective Diabetes Study)trialではHbA1cが1%上昇することで, 脳卒中死亡のオッズ比は1.37倍上昇するとされている12). 脳卒中データバンクは, 脳卒中急性期患者データベース構築研究(主任研究者:小林祥泰)として1999年から脳卒中急性期患者登録研究が開始された. 2008年10月現在全国163施設が参加しており, 脳卒中データバンク200913)では解析対象は47,782例に達している. 本稿では脳卒中と糖尿病に関して, 脳卒中データバンク2009をもとに概説する.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。