全文記事
肥満治療の最前線
運動療法の行動療法的アプローチ
掲載誌
Diabetes Frontier
Vol.20 No.3 293-299,
2009
著者名
中村隆志
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柏木厚典
記事体裁
特集
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全文記事
疾患領域
循環器
/
代謝・内分泌
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糖尿病
診療科目
一般内科
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循環器内科
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糖尿病・代謝・内分泌科
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老年科
/
小児科
媒体
Diabetes Frontier
「はじめに ―座位中心の生活スタイルから脱却しよう―」 肥満者の増加の一因に肉体労働の減少や座位中心の生活スタイルがあげられている. 運動は初期の減量効果は小さいが, 筋肉量と基礎代謝の低下防止し, 減量後のリバウンド防止に必要である. 運動によって現在の体重を維持するだけでも, 体力増進や精神的効果による生活の質の向上, 心血管病の発症リスク低減などの恩恵が得られる. 肥満者ではスポーツを生活に導入するハードルは高いが, スポーツ活動以外の日常生活の身体活動消費エネルギーを増やすことでも摂取エネルギーの体脂肪への蓄積を防止する1). 実際に肥満者では座位時間が長いと指摘されている2). 運動を一定時間持続的に行わなくても実際に活動した総量に相当する健康への効果が得られ3)4), 在宅での身体活動増加プログラムはスポーツクラブでの監視型運動プログラムと比べて心血管病リスク減少効果は同等である5).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。