<< 一覧に戻る

総説

臓器間連関による代謝制御機構

今井淳太片桐秀樹

Diabetes Frontier Vol.20 No.3, 269-276, 2009

「はじめに」 近年, 脂肪細胞から分泌されるレプチンやアディポネクチンなどのアディポサイトカイン, あるいは遊離脂肪酸などの栄養素が, 他臓器に作用することによって, 全身の糖代謝調節において重要な働きを担っていることが明らかになってきている. これらのことは, 一臓器での代謝情報が液性因子を介して他臓器に伝達され, その臓器の代謝状態を変化させていると考えることもできる. このような臓器同士の協調作用, 臓器間連関機構による全身の代謝調節機構が注目を集めており, 脂肪組織以外の臓器から分泌される液性因子による代謝調節なども報告されている. われわれの研究室では, これら液性因子によるシグナルに加え, 自律神経系が臓器間の代謝連関に重要な役割を果たしていることを新たに見い出し, これまでに, 腹腔内脂肪組織からの求心性神経シグナルが視床下部におけるレプチン感受性を変化させ, 摂食の調節に関与すること1), あるいは肝臓からの求心性神経シグナルが中枢を介してエネルギー消費と個体のインスリン感受性を調節すること2), 寒冷刺激による生理的な交感神経の活性化が末梢脂肪組織でのアディポネクチンの産生を抑制すること3)などを報告してきた.

記事本文はM-Review会員のみお読みいただけます。

メールアドレス

パスワード

M-Review会員にご登録いただくと、会員限定コンテンツの閲覧やメールマガジンなど様々な情報サービスをご利用いただけます。

新規会員登録

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る