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肝と糖尿病

特集にあたって

春日雅人

Diabetes Frontier Vol.18 No.5, 479, 2007

身体全体でのインスリン抵抗性にどの臓器が最も重要な役割を果たしているかは, インスリン抵抗性の成立機序を考えるときに興味ある問題である. さらに, 最近では, 臓器間の複雑なシグナルクロストークにより, 各臓器におけるインスリンシグナルが調節されている可能性が指摘されている. インスリン受容体を各臓器特異的に欠損したマウスの解析からは, 古典的なインスリン標的臓器である肝・筋肉・脂肪の3臓器の中で, 肝特異的インスリン受容体欠損マウスのみでインスリン抵抗性と耐糖能異常が明らかであった. 骨格筋に関してはIGF-1受容体が代償している可能性が高いが, マウスでは肝臓におけるインスリンシグナルが糖代謝に重要な役割を果たしていると考えられる. 問題は, 糖代謝における各臓器の役割がマウスとヒトと同じかという点である. 一般的にマウスでは肝臓の役割が大きいとされている. たとえば, マウスとヒトでは肝に蓄積しているグリコーゲン量には大差がないが, 筋肉に蓄積しているグリコーゲン量はマウスではヒトの10%であるという報告がある.

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