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糖尿病の初期治療

初期軽症糖尿病の治療方針 (1)インスリン非依存期の1型糖尿病

小林哲郎

Diabetes Frontier Vol.17 No.6, 741-744, 2006

I. 1型糖尿病におけるインスリン非依存期の臨床的意義 1型糖尿病の自然史は, そのサブタイプにより差はあるが, 共通して言えることは自己免疫的機序による慢性的なβ細胞障害によって, 糖尿病が発症すると考えられている. 特に緩徐進行1型糖尿病(Slowly Progressive IDDM:SPIDDM)においては, 非インスリン依存状態の期間が長く, 数年間に及んでいる. またこの期間中, いくつかの危険因子が関与し, その低下の傾きを規定している. 1型糖尿病の場合β細胞の残存を図ることが, 血糖値の安定化ひいては合併症の発症を抑制することが知られている. われわれは, C-ペプチド反応が残存している1型糖尿病例では, 糖尿病網膜症の発症, 進展が有意に遅くなることを発表している1). 同様に, 米国糖尿病学会のコンセンサスミーティングにおいても残存インスリン分泌が, 糖尿病性細小血管障害の予防因子であることが確認された2). 以上より, 1型糖尿病の初期においてインスリン分泌能の保持を図ることが最も重要な臨床的意味を有すると考えられる.

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