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糖尿病性腎症治療の新しい展望

Ⅰ 糖尿病性腎症の治療とそのエビデンス 脂質のコントロール―スタチンを中心に

宇都宮一典

Diabetes Frontier Vol.17 No.4, 471-474, 2006

「はじめに」糖尿病性腎症(以下, 腎症)は増加の一途を辿っているが, 腎症のもつ問題はその不良な生命予後にあり, 透析導入後の5年生存率は40-50%と他の腎疾患に比較して際立って不良である. これは糖尿病が全身疾患であり, 腎症患者では心血管疾患の合併率が高く, 維持透析後の生命予後が最終的には心血管疾患によって規定されるといった糖尿病特有の病態に起因している. したがって, 腎症の治療戦略においては, 腎機能の温存維持のみならず, 全身の血管障害を管理する包括的視点が求められている. 高脂血症は心血管疾患のリスクになるのみならず, 腎症の進展増悪にも関わることが知られている. 本稿ではかかる観点から, 腎症における高脂血症治療の意義, 特にスタチン系薬剤の多角的作用について解説したい. I. 糖尿病性腎症と心血管疾患 腎症では, 高率に心血管疾患を合併する. 英国で行われたUnited Kingdom Prospective Diabetes Study(UKPDS)は, そのサブ解析として2型糖尿病における腎症の臨床経過の年次推移を明らかにしている1).

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