海外論文紹介
オピオイド使用の既往のある小児の周術期オピオイド必要量
Fanning JJ, Stucke AG, Christensen MA, et al : Perioperative opiate requirements in children with previous opiate infusion. Paediatr Anaesth 22 : 203-208, 2012
掲載誌
がん患者と対症療法
Vol.24 No.1 92,
2013
著者名
加藤辰一朗
/
國分宙
/
田口奈津子
記事体裁
抄録
疾患領域
小児疾患
/
癌
診療科目
麻酔科
/
手術・救急
/
小児科
媒体
がん患者と対症療法
生下時に重篤な疾患を有する小児では, 長期にわたりオピオイドや鎮静薬の投与が必要となる. そのような児には, 鎮痛, 鎮静効果を有し, 血行動態への影響も少ないフェンタニルがしばしば用いられる. また, 小児に数時間オピオイドを投与したのみで耐性形成が生じ, オピオイド必要量が増加するという報告がある. これらの小児は, 当初の鎮静, 鎮痛薬投与終了後に手術などの医療処置を必要とし, 再度オピオイド投与を受ける機会が多い. 成人では, オピオイド使用の既往のある症例はその後も鎮痛薬への耐性形成が継続されるという報告がある. 今回の仮説は, オピオイド使用の既往のある小児で周術期のオピオイド使用料が増加する, とした.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。