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特集 療養過程のそれぞれの場面で緩和ケアをどう伝えるか

診断~がん治療の時期(外科医) 診断時からの緩和医療―外科医の立場から―

Implementing palliative medicine at diagnosis --from viewpoints of a surgeon

松岡順治

がん患者と対症療法 Vol.24 No.1, 8-15, 2013

「Summary」緩和ケアとは, 単に医学的な身体的痛みのケアに止まらず, 従来の医療の枠を超えてさまざまな人々からさまざまなかたちで提供されるケアの総称である. 緩和ケアはサバイバーに対して提供される. 患者・家族は治療そのものを望んでいるのではなく, 幸せな日常の生活を取り戻すことを望んでいる. 診断の初期において患者・家族の受けるストレスは大きく, これを克服するためには医療者が常にartisticなアプローチを行い, これに進歩の著しいscientificなアプローチが続くべきであり, それらの総合作用により患者の自立を支援することが求められている.
「はじめに」わが国において緩和医療の方向性に大きく影響を与えたのは2006年のがん対策基本法の制定である1). その第16条には「国及び地方公共団体は, がん患者の状況に応じて疼痛等の緩和を目的とする医療が早期から適切に行われるようにすること, 居宅においてがん患者に対しがん医療を提供するための連携協力体制を確保すること, 医療従事者に対するがん患者の療養生活の質の維持向上に関する研修の機会を確保することその他のがん患者の療養生活の質の維持向上のために必要な施策を講ずるものとする」と記されている.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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