改訂された『食物アレルギー診療ガイドライン2016』では2012年版から記載のある新生児・乳児消化管アレルギーに加え,消化管アレルギー関連疾患であり指定難病ともなった好酸球性消化管疾患(EGIDs),アジアで増えているともいわれるセリアック病(グルテン過敏性腸症)を1つのカテゴリーとして同章で記載している。いずれの疾患も欧米との差異が特徴的であることから,その点にも随所で触れながら本ガイドラインの「消化管アレルギーとその関連疾患」の章について概説する。