わが国は著しい高齢化が進行しており,高齢者喘息も増加している。加齢による身体機能低下と併存症により,高齢者喘息は重症化しやすい。併存症は加齢とともに多くなり(多病性),特に心不全やCOPDとのオーバーラップ(ACO)など診断・治療に影響し,またβ 2刺激薬や抗コリン薬などが使いにくいことがある。多病性による与薬数の増加による薬物相互作用および加齢に伴う薬物動態の変化(血中濃度上昇)により,薬剤の副作用が起こりやすくなる。さらに,吸入や発作時の自己対処法の理解が難しい場合があり,治療が困難になりやすい。ただし,加齢変化や併存症は個々人で大きく異なり(多様性),個別的な対応が求められる。
                特集 喘息の加齢による変化─高齢者喘息を中心に─
              
 高齢者喘息の臨床的特徴
                  掲載誌
                
 
                  喘息・アレルギー
                  Vol.30 No.2 12-15,
                  
                    2017
                  
 
                    著者名
                  
  
                          横山 彰仁
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          呼吸器
                        / 
                          アレルギー・免疫
                        
                    診療科目
                  
  
                          アレルギー科
                        / 
                          呼吸器内科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      喘息・アレルギー
                    
 
                    Key Words
                  
  
                          加齢,重症喘息,肺機能低下,副作用,併存症
                        
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。