アレルギー疾患の対症薬物療法は過去四半世紀で飛躍的な進歩を遂げた。しかしながらたとえば喘息における吸入ステロイド療法は小児喘息のアウトグロウを増やすわけではないし,まして成人喘息を治癒せしめるものでもない。ダニ単独感作の患者を10年単位でフォローしていくと新規のアレルゲン感作が成立することが通常であるが,むろん局所ステロイド療法がこれを抑制できるものでもない。アレルゲン免疫療法には,アレルギー性鼻炎のみの段階で施行するとその後の喘息発症を抑制することや,小児喘息のアウトグロウを促進すること,さらに新規アレルゲン感作を抑制するなどの,患者のアレルギー病態の自然史に介入して制御的効果を示す大きな利点がある。
本討論は,問題点をよりクローズアップすることを目的としており,このテーマに対しあえて一方の見地に立った場合の議論であって,必ずしも論者自身の確定した意見ではありません。
・Proの立場から/松原篤
・Conの立場から/今野渉 ほか
・エディターズコメント/永田真
本討論は,問題点をよりクローズアップすることを目的としており,このテーマに対しあえて一方の見地に立った場合の議論であって,必ずしも論者自身の確定した意見ではありません。
・Proの立場から/松原篤
・Conの立場から/今野渉 ほか
・エディターズコメント/永田真