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特集 家塵ダニアレルゲン免疫療法の新時代

家塵ダニアレルギー性喘息(小児)の免疫療法

Allergen immunotherapy for house dust mite-induced allergic asthma in children

下条直樹星岡明

喘息・アレルギー Vol.29 No.1, 25-31, 2016

「Summary」アレルゲン免疫療法はアレルギー疾患の自然経過を変えることができる唯一の根本療法である。家塵ダニをアレルゲンとする気管支喘息・アレルギー性鼻炎に対するアレルゲン免疫療法の有効性は皮下免疫療法(SCIT),舌下免疫療法(SLIT)ともに高いエビデンスレベルで確認されているが,小児におけるSLITのエビデンスはまだ十分ではない。また,SCITに比してSLITは安全性に優れているが,臨床効果の同等性についてはさらなる臨床試験が必要である。ダニアレルゲン免疫療法は成人よりも小児の気管支喘息に適応があるが,新規アレルゲン感作抑制効果も報告されていることから,アレルギーマーチ進展阻止を目的とした幼児期からのアレルゲン免疫療法も今後の課題と考えられる。
「Key words」アレルゲン免疫療法,小児気管支喘息,標準化アレルゲン,皮下免疫療法,舌下免疫療法

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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