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特集 喘息急性増悪の病態と治療Up-To-Date

ストレスによる喘息増悪の病態

Role of psychological stress in the exacerbation of allergic asthma

宮坂智充大野勲

喘息 Vol.28 No.2, 25-31, 2015

「Summary」精神的ストレスは,気管支喘息(以下,喘息)の増悪における主要な危険因子の1つである。特に精神的ストレスの受容によるTh2型免疫応答の亢進は,喘息の病態悪化に深く関与している。われわれは,アレルギー性喘息マウスモデルを用いたこれまでの研究により,精神的ストレス負荷による中枢性オピオイドの放出と,それに引き続く視床下部-脳下垂体-副腎皮質(HPA)系を介したグルココルチコイド産生,ならびに好酸球性気道炎症の悪化へつながる経路の存在を明らかにしてきた。そのような気道炎症の悪化は,μオピオイド受容体欠損マウス,またはグルココルチコイド受容体シグナル伝達を遮断したマウスにおいて完全に消失したことからも,脳,神経-内分泌,および免疫応答の密接な連携による精神的ストレス応答の機序は,喘息の増悪に至る重要なメカニズムの1つであると考えられる。
「Key words」アレルギー性喘息,精神的ストレス,MOR,HPA軸,グルココルチコイド,制御性T細胞

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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