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特集 喘息急性増悪の病態と治療Up-To-Date

ウイルス感染による喘息増悪の病態

The pathogenesis of virus induced exacerbation of asthma

黒瀬嘉幸松瀬厚人

喘息 Vol.28 No.2, 14-18, 2015

「Summary」気管支喘息(以下,喘息)増悪の原因はウイルス感染が最も多く,関与するウイルスとしてヒトライノウイルス(HRV),RSウイルス(RSV),ヒトメタニューモウイルス(HMPV),インフルエンザウイルス(IV)などが知られている。ウイルス感染による喘息増悪の病態の機序は複数存在するが,その病態とそれぞれのウイルスの特徴,喘息との関係,ウイルス感染による喘息増悪の治療について述べる。
「Ⅰ ウイルス感染による喘息増悪の疫学」小児,成人を問わず感冒の原因は9割がウイルス感染である。そして気管支喘息(以下,喘息)増悪の原因としてウイルス感染によるものは,小児喘息のほとんど,成人喘息で半数以上といわれている。呼吸器系ウイルスは一律に喘息増悪に関連するのではなく,特に喘息増悪をきたしやすいものがある。
「Key words」喘息増悪,ヒトライノウイルス,RSウイルス,ヒトメタニューモウイルス,インフルエンザウイルス

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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