特集 気管支喘息の自然歴とアウトグロー
Ⅳ.炎症の遷延化・沈静化に関わる因子 成人喘息の予後と修飾因子
Prognosis of adult asthma and its modifier
喘息 Vol.27 No.2, 75-80, 2014
「Summary」炎症の遷延化に関わる因子として,アレルゲンの存在,喫煙などの環境因子,副鼻腔炎などの喘息合併症が挙げられる。治療に関しては,吸入ステロイド薬(ICS)の早期導入は将来の呼吸機能維持という点で重要であるが,中止すると喘息再発または気道過敏性亢進がみられるという点で,近年では対症療法にすぎないと位置付けされつつある。一方でアレルゲン免疫療法は,アレルギー疾患の自然経過を修飾しうる治療法であり,新規のアレルゲン感作などを抑制する作用も示されており,アレルギー診療における重要性は高まりつつある。
「Key words」吸入ステロイド薬(ICS),喫煙,環境アレルゲン,アレルゲン免疫療法
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。