特集 喘息と気道炎症Up-To-Date
              
 ステロイド抵抗性の機序Up-To-Date
                Mechanism of corticosteroid insesitivity
              
                  掲載誌
                
 
                  喘息
                  Vol.27 No.1 74-78,
                  
                    2014
                  
 
                    著者名
                  
  
                          加畑宏樹
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          呼吸器
                        / 
                          アレルギー・免疫
                        
                    診療科目
                  
  
                          一般内科
                        / 
                          呼吸器内科
                        / 
                          アレルギー科
                        / 
                          耳鼻咽喉科
                        / 
                          老年科
                        / 
                          小児科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      喘息
                    
 「Summary」喘息におけるステロイド抵抗性の機序は, (1)遺伝的因子, (2)グルココルチコイド受容体(GR)α機能異常, (3)GRβ発現亢進, (4)HDAC2活性低下, (5)転写因子活性化, (6)リンパ球による修飾, に大別される. 最近では, 重症喘息患者の気道で発現が亢進している上皮細胞由来サイトカインが, 自然リンパ球を介してステロイド抵抗性に関与していることが示されている. ステロイド抵抗性の機序を明らかにし, 病態に応じた治療薬を開発することが, 重症喘息の新しい治療につながる可能性がある. 「はじめに」喘息に対する第1選択薬は吸入ステロイド薬(inhaled corticosteroid; ICS)であるが, 治療反応性には個人差があり, 低用量のICSでコントロールが可能な患者もいれば, 高用量のICSを用いてもコントロールができない患者も存在する. ステロイド薬に対する反応性が低下する原因として, 治療薬に対するアドヒアランスや併存症, 肥満, 喫煙などさまざまな要因があるが, ステロイド抵抗性の分子機序に関してはまだ十分に明らかにされていない.
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。