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特集 喘息と気道炎症Up-To-Date

感染による気道炎症の修飾

Modulation of airway inflammation induced by infection

濱野紗朱松元幸一郎

喘息 Vol.27 No.1, 58-62, 2014

「Summary」乳児期の細気管支炎の主な原因として知られる呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染はしばしば反復性喘鳴をもたらし, 一部の患児では喘息の発症に関与する. 多くのウイルス感染ではTh1優位のサイトカイン産生が起こり, 細胞障害性T細胞を誘導し感染細胞の排除を行うのに対して, RSV感染ではTh2優位となることが特徴であり喘息発症への関与が示唆される. ライノウイルス(RV)は鼻かぜ(感冒)の代表的な原因ウイルスであるが, しばしば喘息の急性増悪を引き起こし, 小児の喘息発症にも関与が示唆される. 気道上皮はウイルス感染における自然免疫の初動機構の中心となるが, 喘息患者の気道上皮ではウイルスに対する自然免疫応答が減弱している可能性がある. 「はじめに」獲得免疫は1型ヘルパーT細胞(Th1)と2型ヘルパーT細胞(Th2)に分けられ, 喘息ではTh2にバランスが傾いている. 一方, 気道ウイルス感染が喘息の発症や増悪に関与することも臨床的に認識されていたが, その過程にはウイルス感染に対する自然免疫が深く関与することがわかってきた.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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