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気管支喘息の気道炎症の客観的評価―呼気NOと喀痰検査―
Evaluation of eosinophilic inflammation in asthmatic patients with FeNO and sputum
掲載誌
喘息
Vol.27 No.1 2-8,
2014
著者名
西田光宏
/
吉原 重美
記事体裁
抄録
疾患領域
呼吸器
/
アレルギー・免疫
診療科目
一般内科
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呼吸器内科
/
アレルギー科
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耳鼻咽喉科
/
老年科
/
小児科
媒体
喘息
「はじめに」気管支喘息の基本病態は, 慢性気道炎症と気道過敏性亢進であり, それに感染やアレルゲン吸入が加わって気管支収縮と分泌物亢進による気流制限が起こり, 喘鳴や呼吸困難が生じる(図1). したがって, 喘息の確定診断には, 反復する喘鳴と呼吸困難や肺機能検査による気道狭窄と気道可逆性の確認だけでなく, 気道過敏性亢進と気道炎症を確認することが必要である. また, 気管支喘息と診断した後に, 症状や肺機能を指標とするコントロールが良好であっても, 気道過敏性と気道炎症の改善と安定を確認することが, 喘息発作の予防や予後改善には望ましい. 本稿では, 臨床的視点から, 呼気一酸化窒素(nitric oxide; NO)を中心に, 気道炎症の客観的評価について, 図表を中心に紹介する. 日常診療の参考になれば幸いである. 「I. 呼気NO」呼気NOは気道上皮やマクロファージにおいて, 好酸球性気道炎症により誘導された誘導型NO合成酵素により, L-アルギニンを基質として産生される.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。