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対談 わが研究を語る

アトピー咳嗽

中川武正藤村政樹

喘息 Vol.25 No.1, 73-79, 2012

新シリーズ「わが研究を語る」では, 1つの研究テーマに真摯に取り組んでこられた先生方から, その研究に着手されたきっかけやその成果, 現在の研究から今後の展望についてまでのお考えをお聞きしてまいります. 記念すべき第1回目は, 本誌の編集委員を2007年までお務めいただいた金沢大学附属病院呼吸器内科臨床教授の藤村政樹先生にお話をうかがいました. 読者の皆様, 殊に若い先生方の研究への動機付けとなれば, 編集委員としてこれ以上の喜びはありません. (聞き手:中川武正)
「はじめに―アトピー咳嗽の定義―」
中川:先生は慢性咳漱を生じる原因疾患の1つとして, 「アトピー咳嗽」を新しい疾患概念として提唱し, 一貫してその研究を続けてこられました. まずはアトピー咳嗽の定義から教えていただけますか.
藤村:アトピー咳嗽の病態はまだ十分には解明されていませんが, おそらくアレルギー疾患であり, 太い気管支に好酸球性気道炎症を認めることが組織学的な特徴です.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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