[Summary]アレルギー性鼻炎と副鼻腔炎は, 気管支喘息に高率に合併する. 上気道疾患である鼻炎・副鼻腔炎と, 下気道疾患である喘息とは, 一連の疾患であるという概念(one airway, one disease)が提唱されており, 疫学, 病態, 重症度, 治療のいずれの面でも相互に強い連関を有している. 最近の国内調査では喘息患者の7割近くが鼻炎を合併し, しかも鼻炎合併群では非合併群に比べて喘息コントロール不良に分類される患者の割合が高いことが確認されている. 喘息診療においては上気道合併症にも配慮して, 気道全体のアレルギー症状をコントロールしていく視点が重要である. 鼻炎・副鼻腔炎と喘息との関連が臨床医にさらに広く認識されることが期待される.
「はじめに」かつては, アレルギー性鼻炎(allergic rhinitis;AR)や副鼻腔炎(sinusitis)と気管支喘息(bronchial asthma)とは別個の疾患と考えられ, お互いの合併がみられても各疾患ごとに診療が行われ, 両者の背景に強い関連があることは認識されていなかった.
「はじめに」かつては, アレルギー性鼻炎(allergic rhinitis;AR)や副鼻腔炎(sinusitis)と気管支喘息(bronchial asthma)とは別個の疾患と考えられ, お互いの合併がみられても各疾患ごとに診療が行われ, 両者の背景に強い関連があることは認識されていなかった.