はじめに
気道における自律神経には,ノルアドレナリンを神経伝達物質とする交感神経系(=アドレナリン作動性神経系)と,迷走神経遠心枝に存在するアセチルコリンを神経伝達物質とする副交感神経系(=コリン作動性神経系)の2種類が古くから知られる。前者が気管支を拡張させるのに対し,後者は気管支を収縮させる方向に働く。気管支喘息(以下,喘息)は,さまざまな外的および内的刺激に対し生体が過剰に反応して気道閉塞を可逆的に繰り返す疾患である。このため,その病態に自律神経異常が関与している可能性は以前より推測され,迷走神経緊張(vagotonia)説,交感神経β受容体遮断説などの仮説が唱えられてきたが,必ずしも治療や予防に結びつくものではなかった。
全文記事
神経ペプチドとアレルギー
第1回 気管支喘息における神経原性炎症
掲載誌
喘息
Vol.24 No.1 101-104,
2011
著者名
徳山研一
記事体裁
連載
/
全文記事
疾患領域
呼吸器
/
アレルギー・免疫
診療科目
一般内科
/
呼吸器内科
/
アレルギー科
/
小児科
媒体
喘息
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