Summary  低年齢児の食物アレルギー(FA)は,自然寛解も十分に期待できるので負荷試験を行い,必要最小限の食物除去の指導を行うことに重点を置くべきである。経口免疫療法(OIT)は,3歳以降でも耐性化しない例に対して食物の特性やアレルゲン性に基づいて負荷試験を行い,誘発症状の評価を正しく行い,対象と方法を選択していくべきである。  OITはFAへの積極的な耐性誘導方法となる可能性はあるが,現時点では研究段階であり,一般診療としてはまだ推奨できる段階ではない。OITの作用機序,有効性,副作用などを明らかにしたうえで,適応症例の明確化,効率的で安全性の高い標準的な方法の開発が求められる。