Summary  アレルゲン特異的免疫療法は,アレルギー疾患における免疫異常にアプローチする根本的な治療になりえる。その有効性は多くの臨床研究で証明されており,特に小児では発症予防や早期の寛解導入など自然歴自体を変える可能性も示されている。しかし,現在のわが国においては標準化されたアレルゲンエキスの整備,保険診療としての確立,副反応への対策など解決すべき課題は多い。さらに,舌下免疫療法,抗IgE抗体(オマリズマブ)併用による免疫療法など新たな治療戦略の開発も望まれる。