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印象に残る喘息症例

―小児科編―

西間三馨

喘息 Vol.23 No.2, 124-125, 2010

「先生, 貴美さんのところにお参りに行きませんか」 内科にかかっている杉本君が, 病院の廊下でばったりと会った途端に話しかけてきた. 「そうだなあ, 十三回忌にも行けなかったし. ところで誰達と行こうか」「美紀ちゃんとか, 上条さんとかどう?」「じゃ, 連絡しといてよ. そして, 貴美さんの家にも電話入れて, お母さんがその日にいるか確認しといて」 こういうことで, 私と杉本君, 美紀ちゃん, 上条さんの4人で26歳で早世した貴美さんの家にお参りに出かけることになった. 私と一緒に行く3人物プロフィールは, 杉本君:小学校高学年の時が初診であった. 乳児期の重症肺炎で左肺は荒蕪肺となり, 右も気管支拡張症を残し, 気道感染を繰り返して労作時呼吸困難が出ていた. 肺活量は40%前後で, 病巣源の左肺の全摘術を行うのに外科医, 麻酔科医, そして私も躊躇していた. 彼の父親は私の先輩の医師であったので, 「お父さん, 『手術する』と言って下さいよ」と促したのだが, 「主治医のあなたが決めて下さいよ」と誰もが手術のゴーサインを出し渋っていた.

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