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気管支喘息のフェノタイプについて
Ⅰ.トリガーとなる因子から アレルギー性喘息(小児)
掲載誌
喘息
Vol.23 No.2 38-42,
2010
著者名
亀田誠
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
呼吸器
/
アレルギー・免疫
/
小児疾患
診療科目
アレルギー科
/
小児科
媒体
喘息
「Summary」 本邦における小児気管支喘息患者の多くはアレルギー体質を有しており, 喘息発症や増悪のトリガーとしてアレルゲンは重要である. 生後早期からのアレルゲン対策はダニ感作や喘息発症を抑制する. また, 学童期以降の呼吸機能の低下も抑制する可能性がある. 一方, 喘息のコントロールとしてのアレルゲン除去の効果は, 小児ではある程度有効であるものの限定的であるといわざるをえない. 近年, 予防的治療として薬物治療が重視されているが, 年齢に応じたレベルでのアレルゲン対策も同時に指導すべきと考える. 「はじめに」 『小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2008』1)には, 小児気管支喘息の病態生理は, 好酸球やマスト細胞, リンパ球などの活性化と気道粘膜障害を伴う気道の慢性炎症性疾患と考えられること, また気道リモデリングと総称される気道組織の不可逆性変化が小児喘息発症早期・軽症期においても存在・進行しうると記載されている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。