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慢性咳嗽再考

慢性咳嗽における胃食道逆流の重要性

―単一原因疾患か,単なる併発か?増悪因子として作用するか?治療効果判定の期間は?―

藤森勝也鈴木栄一下条文武

喘息 Vol.20 No.2, 53-57, 2007

3週間以上続く遷延性咳嗽(亜急性咳嗽), 8週間以上続く慢性咳嗽で, 非喫煙, ACE阻害薬を内服していない, 胸部レントゲン写真に異常所見のない症例では上気道咳嗽症候群(以前の後鼻漏症候群), 咳喘息, アトピー咳嗽(非喘息性好酸球性気管支炎), 胃食道逆流(GER)による咳嗽, かぜ症候群後咳嗽(感染後咳嗽)単独, またはこれらの疾患の合併を, 原因疾患と考える. GERによる咳嗽では, 咳嗽を主な症状とし, 胸焼けなどのGER症状の訴えがはっきりしない場合もある. 診断には, 24時間食道pHモニターが感度, 特異度ともに優れているが, 侵襲的検査であり, わが国では一般臨床上普及していない. 他の遷延性・慢性咳嗽の原因が否定され, empirical therapyとしてのプロトンポンプ阻害薬(PPI)で咳嗽が改善する場合, GERによる咳嗽と診断する. 遷延性・慢性咳嗽の原因疾患があり, そこにGERが加わり, 咳嗽を悪化させている場合がある. 咳喘息では, 約40%にGERが合併している. 治療では, 薬物(PPIやヒスタミンH2受容体拮抗薬など)による胃酸逆流抑制だけでなく, 食事療法, 生活習慣の改善, 危険因子の除去を行う必要がある. 治療は, 2~3ヵ月は行ってみる必要がある.

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